前の解説へ 次の解説へ

134 相続税の改正

平成23年度税制改正大綱が閣議決定され、相続税では基礎控除額の引下げ、最高税率の引上げ、死亡保険金の非課税枠の制限と課税が強化された内容となっています。この改正によって、これまでは相続税の対象となっていなかった方のうち、かなりの方が対象となるものとみられますので、注意が必要です。

1.相続税の基礎控除引下げ

現行の基礎控除の金額 :「5,000万円+1,000万円×法定相続人数」
改正案の基礎控除の金額 :「3,000万円+600万円×法定相続人数」
現行制度と比較して控除額が4割削減された結果になります。

2.相続税の最高税率の引上げ

現行の相続税の税率は10%から50%までの6段階ですが、法定相続分に応ずる取得金額が6億円を超える部分について55%に引上げられ、税率構造も8段階となります。

法定相続分に応ずる取得金額 現行 改正案
税率 控除額 税率 控除額
1,000万円以下 10% 10%
1,000万円超3,000万円以下 15% 50万円 15% 50万円
3,000万円超5,000万円以下 20% 200万円 20% 200万円
5,000万円超1億円以下 30% 700万円 30% 700万円
1億円超2億円以下 40% 1,700万円 40% 1,700万円
2億円超3億円以下 45% 2,700万円
3億円超6億円以下 50% 4,700万円 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

3.死亡保険金の非課税の制限

被相続人が保険料を負担し、被保険者が被相続人、保険金受取人が相続人である死亡保険金は相続財産とみなして相続税の対象となりますが、保険金のうち「500万円×法定相続人数」までの金額は非課税とされています。この法定相続人の範囲に制限が加わりました。

一改正案の法定相続人の範囲一
(1)未成年者(2)障害者(3)相続開始直前に被相続人と生計を一にしていた者のいずれかの者に限定

4.未成年者控除、障害者控除の引上げ

未成年者控除、障害者控除とも1年当たりの控除額が6万円(特別障害者の場合は12万円)であったものが10万円(特別障害者の場合は20万円)に引上げられます。

※本記述は平成23年度税制改正大綱をもとに作成しており、今後変更となる可能性があります。